生まれ変わりとはなんでしょう?
仕事や生活をがらりと変えること?家族を得たり失ったりすること?姿形が激変すること?逃亡者のごとく偽名や偽経歴で生きること?どれも生まれ変わりと言えるでしょう。
どんな生まれ変わりにも共通するのは「生まれて生きた後に変わる」ことです。
まず過去の体験や好きなこと、嫌いなことがあります。過去の感情ー生きづらいとか、がまんができないとか、やりたかったことができなかったこともあるでしょう。それらが着火点になって過去を薪に燃やして、未来の自分を焼成して焼き菓子のように形作ることが、生まれ変わりの本質なのです。過去に未来の原点ありー過去を束ねて意志の働きで変わることが生まれ変わりです。
ですから人はいつからでも生まれ変わることができます。
20歳からでも30歳からでも、40歳からでも50歳からでも、そして還暦の60歳からでも、生まれ変わることができます。占星術ではおよそ30年ごとに生まれた時の土星の位置が再現されることから「土星回帰」という運命の変転があるとされます。人は30年ごとに原点に還る。生は抗えない運命に支配されているのかもしれません。
運命とまで言わずとも、生まれ変わりには意志の働きだけでなく、無意識の働きや導きもあるのではないでしょうか。
私自身、まさに還暦の年に性違和を感じて、男から女になろうとしてきました。私は骨格もホルモンも生殖機能も男性優位のままですが、見た目と心と生き方を女性に近づけたいと思いだしました。一つの生で二度生きる。つまり私の人生は「男と女の2色パン」(笑)お得な生き方ですね。
お得かどうかはさておき、生まれ変わりには意識して変わろうとするだけでなく、大いなる無意識の働きがあると思います。私の女になりたいという思いは抗いがたい心の侵食でした。従うしかないものです。それは60年間続いた生きづらさや孤絶感からの脱出であり、楽しく素直に、また良く生きれる方向と直感しました。大いなる無意識の働きは悪いものではないと思うのです。
無意識にはどんな思いがあるのでしょうか?そこには何かを通じて何かを生み出し、誰かを喜ばそうとする思いがあるのではないでしょうか。だれもがもつ共通の感覚とも言えます。その生き方に目覚めるというか、そういう生き方をしようとする意志が自分の中にもあった、という発見が生まれ変わりの根底にあるのではないでしょうか。
私のそれはトランスジェンダーとなって人の中に入り、誰もが生きやすくなる共生社会づくりに努めることです。私には今、三つのテーマがあります。
ひとつめは『話しかけシティ』プロジェクトです。地域で話しかけあう人びとを増やすために、ITの力と路傍のやすらぎを合体させようと思いつきました。そこで居住する市に相談をして、県の起業コンテストにも応募しようと思っています。ぽしゃるまで楽しむ道楽ですけれども。

ふたつめは『トランスジェンダー、エイエイオー!』と名付ける動画配信プロジェクトです。この多様性理解不足の社会で生きのびるトランスジェンダーに話を聴いて、社会の諸問題を解決していきたいのです。1ヶ月に1回の配信ができるようにプランを練っています。

みっつめは『江戸へ。トランスジェンダーの尋ね人』という執筆。私の本業はライターです。存在を消された江戸の性違和の人を探しに文献を探り、江戸幕府の弾圧の真相、代官や随筆家らの性違和者に関する姿勢を探り、それを現代の性違和やジェンダーをめぐる政治と社会の動向に照らし合わせながら、トランスジェンダーの存在理由を探し求めるドキュメントです。

地域のため、人のため、自分のため。それが私の生まれ変わりです。人を救おうとすることで自分が救われるのです。トランスジェンダーになって、素直になれました。
生まれ変わって何をするかは人それぞれですが、「抗いがたいもの」を得たら、大切にして大きくしてください。それを後押しするのがこのウェブサイトのテーマ「エイエイオー!」です。諦めたらそこで終わり。諦めが悪ければいつか勝てるし、負けても楽しめます。エイエイオー!でがんばりましょう。



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