ジェンダー•オープナーな生きかた

エイエイオー!

そして夫は、完全な女性になった』(みかた著 すばる舎 2024年)を読了。結婚13年後、夫はトランスジェンダーになると言い出した。不可解な夫に怒り、また絶望に囚われる妻の本音が書かれています。

夫は40代で「女になることに取り憑かれた」。私も中年(というか高年で)トランスジェンダーになった身、似ているなーと共感できました。私は離婚後になったので直接的な迷惑はかけなかったけれど、家族からの違和感は感じました。トランス当事者はただ舞い上がっているので、その意味でも当事者は本書を読んで反省する義務があります。

妻のみかたさんは、夫にホルモン治療による変化が相当あったと見ています。あるのは間違いない。でも私はもっとあればいいのに(^^;)と思います。確かにホルモン注入後の変化は大きいのですが、だがホルモンのせいだけじゃないのです。ホルモン治療3年目の私の心の内の変化は次のようなものです。

かつて、ひとりぼっちで暗くて息ができず笑えなく、だれもわかってくれない、振り向いてくれないと投げている自分がいた。さまざまなコンプレックスを抱き、かたくなあまり人に助けを求めず、人の心も「わからず、ひたすらうまく生きれない自分がいた。そういう自分から逃げ出して、素のままの自分になりたい。

人の中へ かざらないで 素のままで
 働きたい 書きたい 生きたい

こういう思いが私のトランスジェンダーの背景にありました。トランスジェンダーとはありたい自分への逃亡だったのです。

本書の監修をしている(私も存じ上げている)自由が丘MCクリニックの院長大谷伸久先生が「中年以降のトランス女性は男性的身体への嫌悪はあるものの、性的な指向が女性で、きれいな女性への憧れ、女性の体を手に入れたい」という例が多いと書かれています。まさにそれで、私はきれいで、しっかりして、笑顔で人を包み、前向きでさっぱりして、コミュニケーションに優れた女になりたい。装うことや化粧することが好きな女になりたい。なりたい女性は模範的な人間なのです。

妻のみかたさんから見る男の夫は、リーダーシップがあるしっかりした勤め人でした。おそらくその性格はそのままに女になりたい願望が加わったのだと思います。トランスは自己暗示でもあるのですが、それだけかといえば疑問もあります。実は私たちはみな神様の手のひらの上にいるのではないか。トランスジェンダーになって生きなおす変身プログラムがしこまれていて、スイッチが入ったのではないか。変わろうとする思いを自分から開いたのではないか。

いみじくも、みかたさんご自身が、これまでの私は現状維持が好きで変わらないことが幸せだと思っていたが、この体験からご自身も生き直してみようと思われたと書かれています。トランスジェンダーには人を生き直しに導く力もあるのです。

性差を差でも違いでもなく、楽しむ。私は〝ジェンダー•オープナー〟となって、トランスジェンダーを根掘り葉掘り知ろうと思います。

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